飛紅真の手紙

自然、アート、社会問題を宛てもない手紙のように綴る

精神医療

急性胃炎になって気づかされたストレスの限界サイン。

多重課題のプレッシャーから、年度末にとうとう急性胃炎を発症しました。 8月頃より看護雑誌への記事執筆、学会発表、外部講師、虐待防止プロジェクトチーム参加、性暴力被害者支援看護職(SANE)養成プログラム、向精神薬についての書籍共著など、 普段の仕…

性暴力は他人事じゃない。「レイプ神話」を知って性暴力を自分ごととして考える。

「レイプ神話」って知っていますか? 性暴力に対する「誤解や偏見」「無知」のこと。 性暴力は「なかったこと」「自分には関係のないこと」にされやすいという特徴があります。 性暴力被害者支援看護職の立場から、 ・性暴力とは何か ・レイプ神話 ・二次被…

性暴力被害者支援看護職(SANE)になって決意したこと

精神科を受診される方の中には、性暴力被害後のトラウマを抱え、長期にわたり苦しむ方が多くいます。 性暴力の被害者や加害者を生まないためにはどうしたらいいのだろう? 一人でも性暴力に苦しむ人が減るために自分には何ができるだろう? と考えた結果、性…

「子どもの自殺」をテーマにした絵本を読み聞かせて感じた「わからなさ」を丸ごと受け入れることの大切さ

「自殺」をタブー視せず向き合い、「なぜ子どもが死を選んだんだろう?」という「わからななさ」を伝えたいと思い、自殺に関する絵本を読み聞かせました。 『ぼく』↓ ↓ ↓ 闇は光の母 (3) ぼく (闇は光の母 3) 作者:谷川 俊太郎 岩崎書店 Amazon 楽天ブックス…

「支援者は当事者にはなれない」支援者が忘れちゃいけないこと

私が精神科の看護師になって、精神障がいをもつ人を支援しながらずっと抱いてきた感覚があります。 それは、当事者の苦悩や傷つきを本当にはわからないという歯がゆさであり、そんな支援者の存在が彼らの回復の邪魔になることさえあるという、存在意義のなさ…

自分のことを自分で決められる自由があるって素晴らしい 北朝鮮帰国事業から考えたこと

自分のことすら自分で決める権利がない社会が存在します。 そんな社会にもし自分が生まれたら、どう生きるだろう?逃げるのか?生き延びるのか? 北朝鮮の帰国事業によって離散した家族のドキュメンタリーを観て、涙が止まらなかった私。 ニュースや教科書で…

マイ・ブロークン・マリコとトラウマインフォームドケア

胸をわし掴みにされ、離してくれないような映画と出会いました。 マイ・ブロークン・マリコ 永野芽郁 Amazon 『マイ・ブロークン・マリコ』 監督:タナダユキ 原作:平庫ワカ 偶然アマゾンプライムで流れたCMで、暴力を受けたらしき女性をめぐる物語と知り検…

精神障がい者がこぞって訪れた山梨の滝治療~藤垈の滝~

山梨県笛吹市の境川地区に『藤垈(ふじぬた)の滝』という観光スポットがあります。 多くのミズバショウが人の手によって植えられており、3月下旬には『ミズバショウまつり』も行われます。 滝は、高さ1メートルで真夏でも12度という冷水。 実はここ、歴史が…

30年前のオセロゲーム

今日、訪問看護利用者さん宅に訪問看護に行った際、発見しましたよすごいもの ゲーム機のようなオセロです。元祖オセロの老舗メーカー“ツクダオリジナル”1981年製のその名も「コンピューターオセロ」です。30年前の定価で1万円だそうです。初代任天堂ゲーム…

長期入院と涙

今日。 受け持っていた患者さんが退院しました。実に三年半の長きに渡る入院生活を終え、この日を迎えました。私は途中から二年半を受け持たせていただき、 何とか退院できるよう、芸術療法をしたり、疾病教育をしたり、地域職種と何度も会議を重ね、この日を…