飛紅真の手紙

自然、アート、社会問題を宛てもない手紙のように綴る

海の見える午後。

今シーズン最後の紅葉を狙って、南へ南へ。
やってきました篠井山富士山

山梨県の南、静岡の県境に位置する南部町にあり、
大きな富士山はもちろん、
海のない山梨にいながら駿河湾や伊豆半島まで見渡せる、
海の見える山梨百名山なのだexclamation ×2


南部町は森林面積が町土の87%を占めるという。
ちなみに私の好きな早川町はさらに97%(日本一人口密度が低い)


福士川渓谷に沿っての渓流歩きとなる。
自然保護地区となっており、キャンプ場などのレジャーもある。

フォト



南アルプス山系はヤマビルの生息地げっそり
6月に早川町でバードウォッチング中にやられたから、若干トラウマ走る人「ヤマビルファイター」っていうスプレーと、足カバー装備で登る。

何本もの丸太橋を渡る。結構朽ちている橋もあり、バランスが取りずらい・・・
山友はすいすい行くのに、私はじりじり・・・逆に危ないぞ。
数箇所から滝が望めるexclamation ×2

フォト



感嘆のため息がもれる。

深い秋の日に、渓流沿いを歩く幸せ。
子どもの頃の遠足を思い出す。
秋になると家族で昇仙峡を歩いた。
そうだった。あの頃から、山が好きだった。

フォト




とっても変化のある登山道が続く。

フォト



フォト




しかし。
植林地帯に差し掛かると、
おそろしくヘアピンカーブが続く。同じ景色が続く。
それも急登。地図上でも、急な山なのだ。

きつ~~~~っexclamation ×2
自分をいじめる感じが登山の醍醐味なんだけどね


山頂に近づくにつれ、ミヤマシキミが林床に群生している。
フォト
赤い実が綺麗だけど、毒性が強い。
ミヤマシキミはミカン科だけど、
シキミ科のシキミは、植物では唯一、毒物取締法で劇物として指定されている。
(食べると死亡するくらいのレベル・・・)


やっとこさ、山頂へ到着exclamation ×2

わ~っ、、、富士が圧巻。

フォト



そしてそして・・・見えた

フォト



「晴れた午後には遠く三浦岬も見える」
荒井由実の『海を見ていた午後』

あっ、駿河湾だったあっかんべー
伊豆半島も見える。

フォト



山梨にいながら海が見えたぴかぴか(新しい)



山頂を少し下り、神社のある場所でお昼。
そして、寒いので、まもなく下山。

下りは登りより油断ならないexclamation ×2
なぜかというと、足場は小石と砂でめちゃくちゃ滑りやすいから。

ズルっ、っていう小スベリする冷や汗な瞬間が何度もある。
案の定、下りの始めでコケた。
お尻を強打衝撃肉があってよかったよ・・・
お尻が痛い・・・
お尻が・・・・・・


そんなこんなでジグザグの急坂を降り
再び渓流に差し掛かると


水が綺麗。

フォト


岩魚?


ホンドリスが木から木へ渡る。
野鳥の巣もある。もう空。

フォト




モミジかカエデか、何種類もあるので、採集して並べてみる。
フォト


こんな面白い形の葉っぱ。
ツタウルシかミツバウツギ

フォト



風に舞うとくるくる回る。

フォト



渓流沿いにはモミジが多い。

フォト



特に、この山には多い気がする。
美しく燃える赤は山の中で、よりいっそう映える。

フォト



登山口に近づくと、行きには気づかなかったリンドウが出迎えてくれた。
山に咲くリンドウはなんて可憐なんだろう。
フォト


山は秋から冬へと向かってゆく。
静かに眠り春を待つ。

どうか、
この美しい秋が、
尊い自然が
来年も再来年も
このままの姿で、ここにこうしてあるように。

そう願わずにはいられない。