飛紅真の手紙

自然、アート、社会問題を宛てもない手紙のように綴る

しなやかに。東日本大震災から1週間。

今回の大震災で、

ひとりひとり、

自分自身が、おびやかされ、

打ちひしがれ、

何かしら強く感じ、考えただろう。




日々の生活に甘んじて、

恵まれていることをこんなカタチで気づかされ。

実は一瞬一瞬が、

危険、死、脅威に晒されてることを思い知らされ。




失われること、損なわれること、おびやかされること。

悲嘆、不安、不平、不満。

いま、世の中“マイナスだ”ということに意識が向いている。




ここ最近の生活の不便さと放射能の脅威にストレスが溜まり始め、

来月から始まる新生活に、暗雲立ち込め。

そんな自分の小ささに自己嫌悪しながらも、



今日、

コミュニケーションが全く取れない患者さんと

なぜだか会話ができ、笑顔が見られたこと。

停電で、寒い家に帰りながら、

夕方の空が美しく、思わずカメラを構えたこと。

さっき読んだ谷川俊太郎の詩にこころが軽くなったこと。




1日でいろんな自分が、私の中を

ぐるぐるめぐっていた。




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追い求めると
   
楽しみには哀しみしか残らない


甘えると

苦しみはいつまでもうずく


失うもののないこころには

喜びが流れ込んでくる
  

怒りが閉ざす 

こころを閉ざす
   

うぬぼれがしばる

こころをしばる




おだやかにあれ こころよ


のびやかに しなやかに はれやかに





「おだやかに」

『すこやかに おだやかに しなやかに』/谷川俊太郎




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