飛紅真の手紙

自然、アート、ときどき社会問題を静かに叫ぶ。

【感情リセット術】自律神経をスイッチして感情をコントロール

つらい感情に対して、健康的に、バランスよく付き合うために働きかけるべきは、

実は、「脳」でなく「身体」です。

「マインドフルネス」と「自律神経の調整」

によって感情はコントロール可能です。

新しい自律神経理論であるポリヴェーガル理論をもとに、自律神経に働きかける二つの方法をご紹介します。

 

エクササイズを試したい方は、YouTube動画もご覧ください。↓ ↓ ↓

youtu.be

1. まずは、自律神経の新理論「ポリヴェーガル理論」をおさえよう

これまで自律神経には交感神経と副交感神経の二つがあると考えられてきました。
アメリカの神経生理学者ポージェスは、
副交感神経には実は、腹側迷走神経と背側迷走神経という2つの神経があるという、
全く新しい自律神経理論である「ポリヴェーガル理論」を提唱しました。

 

ダニエル・シーゲル博士は、ポリヴェーガル理論をもとに、
日々さまざまな刺激があっても感情コントロールを失わないでいられる範囲である「耐性の窓」を提唱しました。
感情コントロールが難しい状態は、「耐性の窓」の外にいる、といえます。

耐性の窓の内側にいれば、心拍数などが落ち着いて心身共にリラックスした状態でいられます。
つらい感情や苦痛な身体感覚にうまく対処できます。
この時、自律神経の一つである「腹側迷走神経」が反応しています。

 

しかし、耐性の窓の外側にいると、
恐怖やイライラ、落ち着きのなさ、怒り、過度に泣きわめくといった過覚醒状態になります。
こうした状態は、交感神経が反応しています。

 

さらに、無気力、感情麻痺、抑うつ、疲労感、気だるさ、といった低覚醒状態、
つまり、凍りつき反応に陥る場合があります。この状態では、副交感神経の一種である背側迷走神経が反応しています。

 

2.耐性の窓を広げる2つの方法
一つ目は、苦痛を押しのけるのではなく、思いやりを持って受け入れる、「苦悩耐性」を高めることです。
二つ目は、正確な内受容感覚を育てることです。

 

3.苦悩耐性を高める

境界性パーソナリティ障害の人の治療としてが開発された弁証的行動療法(DBT)では、
激しい苦痛に耐えられる方法を身に着けるために「苦悩耐性を高める」と呼ばれています。

「マインドフルネス」の考え方を用いて、困難な感情を抱く自分自身を批判せず、
愛情を持って受け入れ、反射的に反応する必要がないと認識する方法です。

 

①苦悩耐性を高める瞑想

苦悩耐性を高める瞑想にチャレンジしてみましょう。

椅子や床に座って楽な姿勢を取ります。
まず、自分の感覚と感情に注意を向けます。
不快な感情に気づいたら、押しのけようとする衝動に身を任せるのではなく、
自分の身に起きていることに興味を向けてみてください。
どんな感情も一時的なものだと思い出すのです。

苦悩耐性をもっと高めたい、という人は、
自分が安全だという感覚をしっかり身体に叩き込むことが必要です。
身体感覚に意識を向け、安全だという感覚を感じきるマインドフルネス瞑想が最適です。
(5分でできる瞑想は、動画内で紹介しています)

4.正確な内受容感覚を育てる

二つ目の方法は、正確な内受容感覚を育てることです。

内受容感覚とは、身体内部の状態に気づくプロセスです。
つまり、内受容感覚は「身体の声」です。
心拍や消化、皮膚感覚などを知覚し、感じることで、自分の内面で何が起きているかを知ることができます。
内受容感覚は、自律神経系によって調節されており、
「島皮質」と呼ばれる大脳の部位で情報が処理されるボトムアップのプロセスです。

 

感情を上手に表現することが苦手な場合、子ども時代に学んだパターンが影響しているかもしれません。
虐待やいじめ、離婚、ヤングケアラーなど、子ども時代の逆境体験を生き延びた人によくみられます。
なぜなら、子どもの頃に、周囲の大人から、自分は今どのように感じているか、
自分は何者だ、という「自分について語るための自分自身の言語」を学ぶからです。

例えば子どもが転んでけがをしたとき、養育者が「痛かったね」と子どもの感情に気づいて名前を付け、分類するという単純作業によって、
「これは痛いってことなんだ」と、子どもは自分自身を語る言葉、つまり内受容感覚を育てることができるのです。

 

②内なる声を聴く瞑想

ここで、正確な内受容感覚を育てる方法をご紹介します。
何かを決めるとき、感情に影響されすぎていたことはありませんか?
反対に、思考に偏りすぎて後になって気持ちを後回しにしていたことはありませんか?

もしかしたら、頭が冴えていて、直観に従ったこともあるかもしれません。

 

自分の内なる声を聞く、つまり直観をキャッチするとは、

感情と思考とのバランスを大切にすることです。
内なる声を聞くには、やはりここでもマインドフルネスが重要となります。

 

③身体感覚を探求する

次に紹介する方法は、身体感覚を探求する練習です。
感情に圧倒されたり、気持ちが落ち込んだりしたときに身体の状態を探る方法です。

 

いかがでしたか?
今回紹介したような方法は、日々繰り返し練習することで、身体にしみこんでいきます。
自分を落ち着かせる健康的な方法がたくさんあるほど、つらい状況でも「耐性の窓」は広がります。

是非、試してみてください。