飛紅真の手紙

フェミニストの精神看護専門看護師ブロガーが、自然、アート、社会問題を綴る。

絶滅危惧種オキナグサが5年後に消滅していた

5年前の2011年6月4日に登山ついでに訪れたとある場所を、家族で再訪しました。

“絶滅危惧種”のオキナグサを見た場所。

まだ花があるかどうか??ダメもとで県境まで車を走らせました。
1株もありませんでした。面影もなし。もう絶えてしまったんでしょうね。


2011年6月4日の写真をひっくり返してみました。

草もほとんどない礫地に咲くオキナグサです。

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絶滅危惧II類(VU)にランクインしている、自生種は非常に珍しくなってしまった植物。

かつて多く自生していた草地は、農業に関わる手入れにより維持されていた面があり、
草刈などの維持管理がなされくなり荒廃したこと、開発が進んだこと、
それに山野草としての栽培を目的とした採取により、各地で激減しているそう。


なぜ“翁草”という名前が付いたのかはその姿を見れば一目瞭然、

開花後、白い雄しべが種子を付けた羽毛状となって
長く伸びることから老人の白髪に例えたそう。


ちょうど花の終わりかけ、果実になったものが混在している様子が見られました。

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この種子がさらに開くと、ますますご老人の白髪頭に似るそうです。

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こんな荒れ地に、
銀色の毛に覆われて、
うつむき加減なシックな色あい。
なんとも言えぬ佇まい。
ず~っと見ていても飽きません。

シカに食べられた跡もあり、
ここにはもう数株しか残っていません。
やわらかい砂のような土の容易に崩れるような斜面に咲いているような状態。
昔はもっとたくさんあったはずです。

「あっちにひと株咲いてるよ」
と声をかけてくれたおじさんがいました。
シャベルで整地したり、土が崩れるのを防止する石垣を作ったりしていました。
こうやってなんとかして人の手が守っていくことでしか、
自生できないんですね。

絶えてしまうということは、
ある意味で自然淘汰、その種の生存の力の問題もあるのか?
それとも・・・?

なんだか、
荒れ地と翁になった姿とが
オキナグサの切ない運命にリンクして
哀しい気持ちになりながら
自生地を後にしました。


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