6月23日。
梅雨の中、天気予報とにらめっこしながら曇りの時間帯を狙って、とある場所へ花探しへ。
お目当ての希少ランは、足場が悪くなっており通行禁止のため、近くまで行くことすら叶わず
ササバギンランはあちこちに咲いていました。
クサタチバナがひっそりと風に揺れています。
和名は、ミカン科のタチバナに似ることから。
鼻を近づけてみるといい香りがします。
準絶滅危惧種(NT)に指定されています。
そして、上を見たり下を見たり、キョロキョロウロウロしていると・・・
幸運なことに、希少な樹木に出会えました。
ちょうど崖の斜面に立っていたため、これ以上近寄ることができず、望遠レンズが必要なくらいな距離。
サンショウバラです。
林の中で、ピンク色の大きな花を咲かせるので目立ちます。
葉がサンショウのように独特。
以前、一度見ることができた場所コチラ→サンショウバラとの再会では花は確認できませんでしたが、
本日のこの場所は標高1300mの山地なので、6月下旬でちょうど見頃かもしれません。
サンショウバラも、環境省レッドリストで絶滅危惧種Ⅱ類(VU)に指定されているなかなかの希少植物です。
山梨、神奈川、静岡といった富士箱根地区のみに分布しており、別名が箱根薔薇といわれるのも納得。
近くで見たかったなぁ・・・
そして、この日偶然にして初めての出会いがありました。
薄暗い林床にひっそりと咲いている、開きかけた大きな薄紫色のつぼみが。
ベニバナヤマシャクヤクです。
山地では比較的見かける白花のヤマシャクヤクよりも1か月ほど後に開花し、株も大きめなのが特徴。
確認できたのはこの一株のみ。よく探せばもっとあるのかも。
ベニバナヤマシャクヤクは環境省レッドリストで絶滅危惧種Ⅱ類(VU)に指定されている、危急種です。
山野草らしからぬこれだけ派手な容姿のため、園芸種としても出回っており盗掘も多いとか。
こんなに目立つところに堂々と咲いていたのには驚きを隠せません。
出会えた幸運に感謝です
あと数日で完全に満開といったところでしょうか。
分布地が限られ数も少なく、開花期間は3~4日と短いので、自生地で開花した花に出会えるのはごく稀だそう。
是非、満開の様子を見届けたいと思います。
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3日後。
大雨から晴れの日が2日続いたため、慌てて開花の様子を確認に。
なんと・・・
花弁は跡形もなく散っていました
植物図鑑では「満開から3~4日で散る」というのは本当、というか予想よりも早かったです。
2日前に大雨が降った影響もあったのでしょうか。
自然の摂理はどうにもなりません。
これだから、花を目にすることができた幸運はひとしおなのかもしれません。