飛紅真の手紙

フェミニストで精神看護専門看護師ブロガー、自然、アート、社会問題を綴る。

図書館と書店とKindleを使い分け、自分のライフスタイルに合った読書を実践。

私は図書館が大好き。

「絵本読み聞かせ3年間で1万冊」を始めてからというもの、

図書館に1週間に1回、最低でも2週間に1回は子どもと図書館に通うようになりました。

中学時代・高校時代に図書委員になったこともありましたが、

むしろ社会人になってからの方が図書館によく通っています。

子どもの頃は書店によく通っていました。

なぜ書店通い⇒図書館通いに変遷したかを考えてみたのだけれど、

通勤圏内に書店がないから!!だと気づきました。

大学時代は通学に電車を使い、駅ビルの書店でよく本を購入しました。

今では大きなショッピングモールまで足を運ばないと書店がない。

子どもと仕事の両立で可処分時間が限られる今、それは本当に非効率だし面倒くさい。

いまや食材の買い物すら宅配サービスです。

考えてみると、社会人になってから書店で本を買う機会が減り、

ネットで本を買うことの方がむしろ増えたな、という印象です。

これって、私の住む地域だけでなく、全国的な傾向だということを知って驚きました。

【全国の書店数】

2000年⇒21,654店

2020年⇒11,024店

(参考)「公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所」

 

20年間で約半数の書店が消滅しています。

地域によっては書店が身近な存在ではなくなってしまったことを物語っています。

 

一方、図書館の伸びは堅調。

書店が半減する一方で、全国の図書館はむしろ増えています。

【全国の公共図書館数】

2000年⇒2,639

2021年⇒3,316

(参考)公益社団法人日本図書館協会 日本の図書館集計

 

私の住む地域は全国でも人口100万人当たりの公立図書館数が非常に多い。

どの市町村も複数の図書館を有しています。それもそのはず、

町村合併を繰り返してきたから。

私の自宅からも半径5㎞圏内に6つの市立図書館があるんです。

 

書店の減少の背景には、少子高齢化、読書人口の減少、ネット書店や電子書籍の拡大などがあるのでしょう。

そして書店の減少が図書館の増加に取って代わったようにも思えてきます。

図書館の増加理由として、土・日祝日開館、バイアフリー、子育て支援(読み聞かせなど)といった福祉が充実してきています。

それだけ、社会で貧困格差が拡大し、少子高齢化が進み、

住民の貴重な居場所となっているとも考えられます。

一方、返却するという手間が発生するので、あまりに忙しい世代や、図書館が物理的に遠い場合には図書館は現実的ではないのかも。

 

まさに子育てと仕事を両立する私がこれを体現しているといっていい。

絵本読み聞かせには図書館が「神」の役割を果たしてくれています。

図書館がなければ1万冊の読み聞かせは不可能じゃないかとも思います。

平日はだいたい18時までのところが多いのですが、

21時まで開館している市立図書館もあり、

金曜日などは仕事後に子どもを連れていつもよりゆっくり絵本を選ぶことも可能。

また、6つある市立図書館をハシゴしたり(ハシゴ図書館)、

市内の図書館に蔵書がなければ県内のすべての図書館で相互貸借ができます。

毎週絵本の新刊が何冊か入るので、新しい作品や絵本作家に触れることができて、

好きな絵本作家に偏らず幅広いジャンルを楽しめるようになりました。

そして、何より子どもと図書館に通うことで、

最初は大きな声を出してじっとしていられなかった長女も、静かに椅子に座って手に取った絵本を読むことが増えました。

子どもが自分で好きな本、興味のある本を自己選択するという行動が取れるようになって久しいです。

 

我が家では2022年からTVはほとんど観なくなったため、

長男は朝や学校からの帰宅時に借りてきた絵本や、

その他の本を引っ張り出して読むことが日課となりました。

常にダイニングテーブルには、毎日読み聞かせる図書館の本が山積みになっているので、

「今日も読み聞かせしなきゃ!」

と思い出すことができます。

「本が身近にある暮らし」とも言えます。

子どもの読書習慣が身につく、という絵本読み聞かせの効果は実感するところです。

 



では、私自身の読書習慣はどうなっているのか。

あくまで図書館通いは子どもの絵本探しが目的になっています。

図書館で最新の知識に出会うには限界があります。

新刊は限られているし、書架にある本もどうしても数年前~十数年前と古いものばかり。

 

図書館を使うことがあるとすれば、購入しようか迷っている本を借りてみたり(よかった場合にはKindleで購入することが多い)、

生活上の調べものくらいかもしれません。

絶版になった本、中古本すら存在しない本といった希少本は図書館で探す(県内の相互貸借)と、結構見つかります。

希少本は図書館蔵書となっていることも多く、

本を財産として後世に残していく使命が図書館にはあるのだとも感じます。

 

断捨離という観点からも、紙の本はほとんど所有しない方針にしました。

断捨離を始めてから、本棚にはどうしても紙の本として見返したいもの(ビジュアルが特に重要。カラー挿絵、画集や写真が多い本)、

大好きな作家の本、

本棚にあるだけでワクワクする本、

電子書籍化されておらず入手困難な本だけにしています。

私の場合、1度読んだだけで2度とは読まないことが多いので、

新居への引っ越し時と、昨年の断捨離時の2回でかなり処分しました(メルカリでも売却売)。

新居では念願の小さなアトリエを設け、そこに画材や本を収納できる壁面収納を作ったので、

断捨離で取捨選択され生き残ったお気に入り本はそこに並べています。

 

仕事で使う専門書は、何度も読み返しアンダーラインも引きまくる都合上、

紙の本で購入することが多く、職場の仕事部屋にすべて運んであります(こちらも仕事に必要なものだけに断捨離してはいるがかなりの量)。

職場で自分の仕事部屋が与えられているのは本当にラッキーだと痛感しています。

 

近くに書店もなく、紙の本を増やしたくない断捨離派の私には、Kindleが超重要。

AmazonのFire7タブレット7インチを自宅や車で移動中に持ち歩き、

読み上げ機能で「耳読」していることがほとんど。

これが、本を読みたいのに可処分時間の少ない育児世代の救世主!!

読書数が格段に増えたし、耳で聞き流してしまっても読み上げを一旦止めて文章で読むこともできるんです。↓ ↓ ↓

 

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これは肌感覚的なことですが、紙の本よりも躊躇なく購入できるから不思議。

形として残らないことで存在感を醸し出さないので、

「読まなきゃ」みたいな負担感や「買ってしまった」みたいな後悔は少ない。

気軽さががある分、購入したのに結局読まない無駄遣いには気を付けなければならないけれど。

 

私の中でのリアル書店の立ち位置はというと、急いで読みたい紙の本(ガイドブックなど)を手に入れたいときだけ。

ネットでも配達に数日かかってしまう場合など。

書店に行くインセンティブが明らかに低い。

ネット書店は電子書籍化されていない紙の本を購入する時だけ利用しています。

 

図書館と書店とKindleの使い分け。

一度自分の中で整理してみたらスッキリ。

実感したのは、自分の中にも選択基準があったんだということ。

でも、これだけ読書へのハードルが下がり利便性が上がっているというのは、喜ぶべきことだと思うのです。

読書人口が下がっているといわれるけれども、自分に合った読書のためのツールを使わない手はないですね。

使う世代が限定するものの、図書館という公共の福祉が意外と身近に充実しているということも、

いま一度注目してみてもいいのかもしれません。