肥料に頼らない自然農の土づくりには数年単位で時間がかかります。
我が家のように更地から家庭菜園を始める場合、土の豊かさがゼロリセットされたところからのスタートなので、野菜が育つ土には程遠いのです。
野菜が育つ土づくりには、刈り草を畑に敷く「草マルチ」をして養分を補い、好気性微生物を増やして土を豊かにしたり、
土中に窒素固定をし、根を地中に深く張って耕す効果を持つような「緑肥作物」を植えて土の養分バランスをよくしていく方法があります。
自然農初期の数年は荒地のため草マルチをするための草がないため、「緑肥作物を植える」方法を試しています。
自然農1・2年目の夏は地中に窒素固定をするマメ科の三尺ササゲを植え、秋にはマメ科のクリムゾンクローバーを種まきして育てたところ、畑全体に草の種類や虫の種類が増えたように思います。
自然農3年目の今年は、1年前に畝立てをして草を生やしっぱなしのこちらの畝に、マメ科の中でも最強といわれる「ムクナ豆(八升豆、ハッショウマメ)」を栽培してみることにしました。
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本当に草を生やしっぱなしです・・・。
それでも自然農1年目は荒地に生えるメヒシバしかなかったことを思えば、カラスノエンドウなど草の種類も増えました。
枯れているのは種を付けてそろそろ命を全うしようとしているクリムゾンクローバーです。
ムクナ豆をネット注文してみましたが、種としては結構高価な方です。
ムクナ豆の一体何が最強かというと、マメ科の根は根粒菌が空気中の窒素を地中に固定し豊かしてくれますが、ムクナ豆は窒素含有量がレンゲの2倍はあるとのこと。
また、他感作用(アレロパシー)が強く広葉の草の生育を阻害したり、虫にも食べられにくいそう。ただし、イネ科植物には効果がないようです。
成長力が強く、土地を覆い尽くすほど、支柱が倒れるほどに生育旺盛で、他の草に負けないと言われています。
おもしろいのが、他の植物と比較しても神経伝達物質であるドーパミンの材料になるL-ドーパを多量に含むことから、パーキンソン病や糖尿病などの予防、疲労回復効果を狙って健康食品として利用されているということ。
一度にたくさん食べるとL-ドーパの摂りすぎで吐き気や下痢を引き起こしてしまうので注意。
植える場所だけ草を刈って、6か所に種を点まきにしました。
どれだけ旺盛に育ってくれるか楽しみです。
自然農は川口由一さん監修の書籍を参考にしています。
川口由一監修:『自然農・栽培の手引きーいのちの営み、田畑の営みー』↓ ↓ ↓
川口由一監修:『完全版 自然農』↓ ↓ ↓