飛紅真の手紙

フェミニストの精神看護専門看護師ブロガーが、自然、アート、社会問題を綴る。

ほったらかしの自然農でムクナ豆が困るほど大量に収穫できて途方に暮れる。

自然農を始めて3年目の今年、「畑の肥沃度を上げるスゴイ豆」があると知り、インターネットで「ムクナ豆(八升豆)」を20粒取り寄せて、土がカチカチで荒れた畝で栽培してみることにしました。

 

1.ムクナ豆の成長過程

緑肥目的だったため、支柱も立てず地這いのまさにほったらかし状態。梅雨真っただ中の6月18日の種まきから1週間で発芽しました。

 

夏に向かうにつれ、畑全体を侵食しそうな勢いで旺盛に繁殖していきました。セイタカアワダチソウなどの強靭な夏草に覆いかぶさるように下敷きにしてグングン伸びてきます。隣家の白フェンスにつるを巻き付けるので、何度か外す必要がありました。

 

種まきから3か月後の9月には、藤の花のような花が開花し、あっという間に結実。実ったばかりのムクナ豆は真っ黒なスポンジみたいにモフモフ。結実後からは、つるを伸ばした勢いのよい繁殖スピードは収まりました。

 

11月、ようやく気温が下がり下敷きにしていた夏草が枯れてくると、ムクナ豆全体の背丈がグンと下がりました。どんだけ踏み台にしてたんだ(笑)。

収穫を迎える12月が到来。今年は日中暖かい日が多く、サヤが黒く完熟しているか心配ですが、枯れたムクナ豆畑に初めて分け入ってみることに。すると・・・

「痛い!痛い!」

と、家族の悲鳴がこだましています。

正体はコレ ↓ ↓ ↓

アメリカセンダングサの種。「ばか」「ひっつき虫」と呼んだりするアレです(涙)。今年はアメリカセンダングサの数が多く、畑を一蹴しただけでズボンにおびただしい数の「ばか」がひっついてくるのです。

アメリカセンダングサは、田んぼや湿地に好んで生える草ですが、今年は畑の水はけ改善目的であちこち水脈を掘って土を動かしたため、こんなに増えたのだろうと想像します。

嬉しい発見もありました。

9月頃から急に姿を見せなくなったと思っていた我が家の家庭菜園のエース、カマキリたち。ジャングルのようなムクナ豆畑に目を付けたようで、しっかり産卵してくれていたようです。3つほど卵塊がみつかりました。そ~っと大切に隠しておきます。

今年はバッタの数が激減したな~と感じるのも、きっと肉食昆虫の王者カマキリたちが住み着いたお陰なのでしょう。無農薬の自然農畑にはなくてはならない存在です。

 

お目当てのムクナ豆はというと・・・

太~いつるに房なりのムクナ豆があちこちから出てきました。鞘が黒く完熟してカチカチなものあれば、まだ緑色で水分を多く含んでやわらかいものもあり、完熟度合いはさまざまです。

ムクナ豆1粒にはL-ドーパ約50㎎という高濃度のドーパミンの源になる物質が含まれるスゴイ豆なのです。L-ドーパはパーキンソン病治療に使われていますし、アルツハイマー病予防や抗うつ作用、疲労回復、抗酸化作用、糖尿病予防効果などが研究されています。

サヤが緑だとまだ完熟が進んでおらず、L-ドーパの含有量も少ない証拠。サヤが灰色~黒色に変色し、縦に筋が入り堅く乾燥が進んでくれば十分に完熟し、L-ドーパも増えているとのこと。

サヤ一つ一つは大人の母指の太さ、中指よりも長さがあり、ずっしりと重たいです。

 

なんと・・・20粒の種から45リットルのごみ袋2袋分も収穫できました!!!

「八升採れる」ことから「八升豆」という別名があるくらい。

一体全体、こんなにどうするんでしょう・・・(遠い目)。

 

2.ムクナ豆収穫時の注意点

ムクナ豆の収穫にあたって、注意しなければならないことが3点あります。

1)サヤの毛に触れるとかゆくなるので防護する

サヤの表面はで、微細で軽い毛が覆ってモフモフしています。収穫でつるを動かすたびに細かなホコリのように毛が舞います。これが肌や目に触れるとかゆくなるのです。口や鼻から吸いこんでしまうとどんな影響があるかわかりません。

収穫時は、手袋、長袖、長ズボン、ゴーグル、マスクで肌や粘膜への付着を防ぐことが必要です。

夫がゴーグル、マスクのフル装備でムクナ豆収穫中。↓ ↓ ↓

 

2)霜が降りる前に収穫する

ムクナ豆のサヤは分厚く毛が覆っているので、水分をたくさん含みます。豆が完熟し始める10月以降は、霜が降りるとびっしょり濡れてなかなかサヤが乾きません。日中に気温が高くなるとサヤが腐ってしまうらしいのです!
完熟するのをじっと待ち、いまかいまかと収穫のタイミングを計っていたら、「霜が降りて腐ってしまった」、なんてことになるとやり切れません。

近年は、11月や12月になっても日中暖かい日が多く、腐るリスクがより高い。10月以降は霜注意報とにらめっこが必要です。

霜が降りる前、サヤがまだ緑なのに収穫してもいいのか心配になりますが、収穫後もサヤの光合成=熟成が続くので大丈夫。1ヶ月ほど天日干しにしておけば黒く完熟していきます。

我が家は畑側に面した南向きのウッドデッキにムクナ豆を広げて天日干し中です。豆が膨らまず小さなサヤは選別し、大きいサヤのみ広げてみました。

ウッドデッキは深い軒があり雨除けはできるものの、朝の凍結や霜が心配なので、夜はこの上にビニール袋をかけておきます。↓ ↓ ↓


3)乾燥したサヤから豆が弾き飛ばないように注意する

ムクナ豆のサヤは乾燥すると、割れてバネのように弾いて豆をぶっ飛ばします。
その勢いたるや5メートル以上

隣の畑に飛んで繁殖を広げないように、採り残しがないよう細心の注意が必要です。サヤが乾燥して豆が飛ばないように、野菜ネットに入れて吊るして乾燥するなんていう方法もあるようです。

どんな荒れ地でも栽培できるといわれるムクナ豆。原産のヒマラヤ南山麓という急峻な地形と厳しい気候の中で、たくさんの豆を遠くに飛ばしながら生存してきたのでしょうか。

小ぶりですがカラカラに乾燥しているサヤを農業用ハサミで切り開いてみると・・・

灰白色の大きさはまばらなムクナ豆が5粒、コロコロと出てきました。

サヤを割る際にも微細な毛が舞って大変です(汗)。

ムクナ豆が日本に渡り、江戸時代までは西日本で栽培されていたようでしたが、サヤが固く豆を取り出すのに手間がかかり、豆が固く調理も大変なことから、一度栽培が途絶えたようです。

豆を取り出したサヤは畑に敷いて緑肥にするという目的がありますが、大量に収穫できたムクナ豆をどう利用するかがこれからの課題です・・・。

 

ムクナ豆栽培の過去記事はコチラ ↓ ↓ ↓