飛紅真の手紙

自然、アート、社会問題を静かに叫ぶ。

年賀状、手紙、名刺、連絡先、SNSの断捨離。

これまでの人生をふりかえると、私は節目節目に人との関係性の問い直しをしてきた自分に気づきます。

 

1.形に残らなくても大丈夫

昨年は小学生時代からウン十年続けてきた年賀状をとうとう終わらせる「年賀状じまい」をしました。

これは年賀状を大切にしてきた自分としては大きな地殻変動でした。

年賀状を終わらせることは一昨年から考えてきたことで、近況報告や一言メッセージすらない年賀状をもらうことに意味はあるのか?ウン十年も会いもしない知人と近況を報告し合うことに意味はあるのか?など、人との関係性についてだいぶ見つめ直しました。いまの私と将来において必要ない、と結論付けました。

引っ越しのたびに段ボールひと箱分はある年賀状も律儀に移動させてきたのですが、「これを残すことに何の意味があるのか?」を自分に問い直した結果、昨年の(最新の)年賀状十数枚を残し、他すべて処分しました。

住所録ならデータで残してあるし、友人や親戚の過去の変遷を残しておくことに果たして意味があるのか?全くありません。いまの本人を知っていればいいし、何なら会えばいいし、私は「いまを生きている」から過去を懐かしむことに急に意味がないように思えたのです。

年賀状へのこだわりを手放すことができると、次は大量の手紙のたぐいが気になりだしました。

元カレからの手紙の束、患者さんからの感謝の手紙、夫からのバースデーカードは、「捨てられずに残しておいた」というよりも、捨てる基準を考えずに「ただ放置していた」と言った方が正しいと思います。

結局は整理した時に何年振りかに眺めるくらいで、赤面するか「あの頃はよかったな」と懐かしむ程度で、次の日にはすっかり忘れているので、形として残すことはそれほど大事ではない、ということに気づきました。

大事な文章、言葉はちゃんと記憶しているのです。たとえ文字で残っていなかったとしても、その時のドキドキや感動や涙の記憶は脳裏に刻まれているので、「消えてなくなることはないんだ」、という確固とした安心感を感じることができたのです。

「ありがとう」「次に進みます」と心の中で念じて、すべて処分しました。

 

2.定期的なアドレスの棚卸し

名刺は、鮮やかなほどポイポイ、ポ~イポイと処分しています。

結局あいさつ代わりなので、「誰?」という人もいるくらい。名刺を頂いて、仕事関係・学術関係に分けて便宜上残しているものがほとんどです。

学会での名刺交換は今年からデジタル名刺にしてみました。交換した気がしないのですが、果たして自分に合っているかどうか、まだわかりません。

大好きなキース・へリングの名刺入れは空っぽのまま。

スマホの電話帳、メッセージアプリの友達リストも、定期的にチェックして削除します。進学、転職、子ども関係で連絡先が増えていくばかりなので、イベントが終了したタイミングで(こども園の委員会グループ、ママ友、ディーラー担当者、生命保険担当者、ハウスメーカー担当者など)はすぐ削除です。

消したとしても連絡が来たことはないし、そもそも「消したことすら忘れている」連絡先ほど自分にとってどれほど残しておく意味があるのでしょう。

 

3.SNSとの付き合い方

独身時代はとにかく時間とエネルギーに余裕があったので、SNSで同じ趣味の人と広くつながっていました。モバゲー、mixi、FC2ブログは使っていたものの、疲れてしまって、Twitter、Facebook、Instagramには手を出していません。イマドキ希少な人種かもしれません。

SNSの通知がくるだけで気が逸らされ疲れ果ててしまう、忙しくなると更新や反応が追い付かずSNSの存在が億劫になってしまう、相手のフォローや反応が気になってしまうという状態。「ああ、私には合わない」と感じています。

唯一続いているのがブログです。私はSNSを併用するということがなく、更新していない状態が気持ち悪いので必ずアカウントごと削除し次のSNSに引っ越してきました。この辺りも珍しいかもしれません。

反応を返すことが義務感になってしまうので、とてもいくつものSNSを掛け持つなんてことはできません。一つのことに全力を傾けたいタイプなのだと実感します。

進学就職結婚出産・・・十分いろいろな人とつながることができたのでいまはお腹いっぱいです。いままでつながってきたあらゆる人、薄く広くつながってきた人との関係性を維持し続けることに何の意味があるのか?ないです。

エネルギーを注ぐべきはいまの自分にとって大切な人との関係性。人生のステージが変わると、寂しいような気もするけれど人との関係性も必然的に変わらざるを得ないのです。受け身でいるより、「何が自分にとって大切か」自分から問い直し続けたい。

 

4.「つながり」ではなく「出す」

いまは、蓄積したもの考えてきたことをとにかく放出したくて仕方ありません。

SNSで誰かとつながるよりも、自分が言いたい、伝えたい、出したい。別に承認とかいらないので、いま私にとって必要なのはとにかく出すことです。

ただただ自分の考えを広く発信するためだけにブログを書くことに集中したい。

ブログには、「つながる」ために書くのではなく、「誰かの心を動かすこと」に重点を置いて、これからも好きに自由に書いていきます。

 

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